「団塊の世代の歴史観が・・」兵頭栄介ブログ(第13話)

兵頭栄介ブログ

2017年5月

なんとかカンボジア
タサエン村の宿舎に着きました。

古びた木造建築、見た目は築50年?一階は物置小屋と、お風呂とトイレ、2階が居住空間です。

扉は建て付けが悪く、開閉には少し力がいります。家に入ると床は歩く度にギシギシと音をたてるが、味わい深い、シンプルな構造の建物です。

最初に高山さんの部屋に案内されました。

高山良二さんのお部屋

シンプルで6畳ほどの広さです。作業机とベッドがあり、窓にはなぜか鉄格子がある、印象的なお部屋でした。

現地の気温は約40度、高山さんは上半身裸で椅子に座り、孫の手?で背中をボリボリと掻きながら敷地内の説明をして下さいました。

ふと見上げると、部屋の中心にある柱の上に、着物を着た人物の白黒写真が飾られていました。

私:「この人は誰ですか?」

高山さん:「坂本龍馬だよ」

確かに!学生時代、教科書で見た写真です。

でも・・・なぜここに

坂本龍馬の写真と呪文の様な文字

その横には、一見呪文の様な文字が手書きで書かれ壁に貼り付けられていました。

私はそれを見ながら、思わず小声で読みました。

「命もいらず 名もいらず 官位も金もいらぬ人は始末に困るものなりけり
この始末に困る人でなければ難局を共にして国家の大業はなしとげられぬものなり」

なるほど・・・この文章は確か西郷隆盛が語ったとされる文章です。

私は、それらを見た瞬間、全てが腑に落ちた気がしました。なぜなら、はじめて高山良二さんの講演会をお聞きしながら感じた生き様が、この文章や彼等の生き様と重なって見えたからです。

これを見て、私はこの旅のお供に持って来ていた本、勝海舟の「氷川清話」を取り出しました。坂本龍馬と西郷隆盛を繋いだ人物と言えば「勝海舟」です。

因みに「氷川清話』とは、勝海舟本人が残した自伝書です。

この中に書かれていた、勝海舟のお屋敷に坂本龍馬が乗り込んできた時のお話や、坂本龍馬が西郷隆盛に初めて会いに行った時のお話を高山さんにすると、非常に興味深く聞いて頂き、喜んで頂きましたので、読みかけでしたがカンボジアでは思う様に本も買えないだろうと思い、この本をプレゼントしました。

勝海舟「氷川清話」

更に高山さんと歴史の話で盛り上がり、気づけば戦後教育の話へと展開して行きました。

そして・・・以前から私が抱いている団塊の世代に対する思いを高山さんにぶつけてしまっていたのです。

戦後教育とは:戦後アメリカが日本を占領した後、日本を弱体化させる為にやった「WGIP:ウォーギルトインフォメーションプログラム」が元となった教育方針です。
WGIPとは:日本人に自虐史観を植え付け、原爆投下や全国各地で爆撃し民間人を大量虐殺した、アメリカの蛮行を東京裁判、等で誤魔化し、更に批判を回避する為に、日本国家に軍国主義のレッテルを貼り、国家と国民を対立させる構造を作り上げ、教育を通じて伝統や秩序を破壊し、日本を弱体化させる事を目的としたプログラムです。そのWGIPに最も洗脳された世代が団塊の世代です。

 

私:「団塊の世代の歴史観が酷すぎる!歪んだ歴史観を持ち、真実を知ろうともしない。国を愛する意識が低い、この世代が日本を貶めてきたと言っても過言ではない!本当に団塊の世代には勘弁してほしい!」

すると高山さんがひと言・・・

高山さん:「兵頭君、実はワシもな・・・団塊の世代なんよ・・・(汗)

え〜〜〜〜〜‼️・・・どないしょ〜

とは言え、偉そうな事を言っておりますが、もともと私は歴史に無関心な人間でした。しかし35歳の時に参加した講演会で、歴史に対する考え方を180度ひっくり返されたのです。

その内容は、第二次世界大戦で日本がなんの為に、そしてどの様に勇敢に戦ったか!と言うお話でした。愛する家族を守る為、愛する日本の未来を守る為、アジア諸国の自由を守る為だという内容です。私は、その話を聞きながら、なぜか終始涙が止まりませんでした。

その講師は、最後にこんな事も言いました。
「知らないと言う事はとても罪深い事です、日本は世界で1番長〜い歴史のある国です。

その昔、有名な歴史学者がこんな事を言いました(歴史を学ばない民族は動物以下である、即ち国も滅びる)

そもそも皆さん日本は何年前に誕生し、誰が建国したか知ってますか?・・・」

その会場にいる100名程の人は誰も答えられませんでした。

「建国の話をここまで国民が知らない国は、日本だけです。魚に水が見えない様に、日本人には日本が見えていない」・・・。

私は、講師の話が終わると、忘れもしません、小さく息を吐きながら、うなだれる様に肩の力が抜けた事を・・・。

その数日後、私は居ても立っても居られず、一人で車を飛ばし、鹿児島の知覧、「特攻祈念館」へ向かっていました(片道10時間、遠かった〜汗)。

この時から歴史を学ぶ重要性に気づき、猛烈に事実を元にした歴史を学びはじめました。歴史の現場にも行き、文献はもちろん、時には生き残りの方から直接お話を聞き、日本人が知るべき歴史と先人の誇りを取り戻す為に学び続けました。

その中で、学んだ歴史を色々な世代と語り合ってきましたが、特に、団塊の世代は未だに、GHQの占領政策から続く反日教育に翻弄させられ続けている現実に直面してきました。国民が国を愛し続けなければ国は滅びます。日本が世界で一番長〜い歴史を持っているのはなぜでしょう?愛してきたからです。

私達が先人の思いを手繰り寄せ、しっかりと後世に伝える事が、これからの日本にとっての生命線になると私は考えます。

つづく・・・

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